特選AVレビュー『縛られ女郎「おゆう」 川上ゆう』

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身売りされた女は、縛られ責められる運命を背負って生きて行くしかない。悲哀の女郎は、まだ男を知らぬ処女だった。責め苦に耐え忍びながら、心に秘めた男への思いだけが支え。女郎の生き様をその目に記録せよ。「縛られ女郎」シリーズ第一弾を、川上ゆうが熱演!

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伊勢屋徳兵衛の元に身売りされた、おゆう。時は、明治初期だろうか。まだ、借金のかたに身売りが行われていた頃。おゆうも非業の運命を背負いながら生きていた。徳兵衛に体を弄ばれ、毎日拷問のように甚振られる。しかし、それは、おゆうが男を知らぬ処女ゆえのこと。徳兵衛は、処女であるおゆうの陰部をこよなく愛し、鑑賞しては自分の所有物としていたのだった。縛り上げては苦痛に歪み身悶え、涙する様子が愉快で仕方がない。徳兵衛は金に物を言わせ、ほかに客を取るなと、遊郭の女将・おふくにきつく言い渡し、おゆうには自由を一切与えなかった。おふくもまた腹黒い人物。金さえ手に入ればそれでいいという、情のかけらもない悪党。おゆうは非常に壊れそうで、ガラス細工のような人物だ。そんなか細い女も、徳兵衛の手にかかれば、容赦なく破壊されてしまう。それを、幾度となく繰り返して行くことが、本作の主軸だ。

満足な食事、暖かい布団、自分の時間。劣悪な生活環境下に置かれ、そんな些細なことでさえも、おゆうは手にすることが出来なかった。おゆうは逃れるなど考えもせず、従順に徳兵衛の仕打ちに耐える。しかし、徳兵衛はことあるごとに不満を口にし、おふくにおゆうを躾けるように言い残した。おふくは恥をかかされたと逆上し、折檻をおゆうに与える。折檻も、女特有の陰湿極まりないもの。至近距離から全裸で縛り上げられたおゆうを、熱蝋で責め立てる。これ以上はもういいだろう……と、目を背ける小坊主・伊三の姿が、静かにそこにあった。伊三とおゆうは決して結ばれてはならない運命。しかし、その関係が二人の間に愛を芽生えさせて行くことなど、この時はまだ誰も知らなかった。

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冒頭は語りのシーンから入る。ナレーションが雰囲気を重苦しく、事の重大さを物語るようだ。身売りされた女郎がどんな責め苦を味わうのか、その宿命を全力で背負わねばならぬことの哀愁など、言葉の端々から感じさせる。人の一生は短い。その間に求め愛され、必要とされることに悦びを見出すものだろう。おゆうは、自分の人生を半ば諦めているかのように感じる。これもまた人生……それを懐に抱いて生涯を終えるのだと。

徳兵衛は有無を言わさず、おゆうをきつく縛り、勃起したイチモツを無理やり咥えさせる。強制イラマチオでえずき咳き込むおゆうの垂涎した姿が、上下関係をくっきり線引きしていた。言われるがまま奉仕する女とそれを支配する悪魔。そう、徳兵衛は悪魔そのもの。決しておゆうを犯そうとはしないが、その代わりに痛めつけるだけで性欲がそそられるらしい。「だんなさま、やめてくださいまし……」おゆうの言葉は徳兵衛の心を一層刺激する。口内発射された精子を飲み込めと言われ、恐る恐るごっくんと喉奥へ流し込む。加速する羞恥に満ちた拷問。鼻責めと乳首責めで、痛みと屈辱を与えるというもの。鼻責めは、箸を使って鼻の穴が全開になり、開口したまま。滴り落ちる涎が口元を伝い、徳兵衛が鼻の穴に指を入れたり、舐めたりと不愉快な攻撃は続く。年老いた徳兵衛に汚されて行く様は、観ているこちらもむずがゆくなる。おゆうはまだ処女なのに、こんなにまで熾烈な拷問を加えるとは、猛烈なる悪魔の所業だ。

そんな中、ふと芽生えた恋心があった。伊三とおゆうだ。伊三だけがおゆうを気遣い、食事を運ぶなど愛情を表現し始める。ここでは恋心が芽生える過程は細かく描写されていないが、味方である男は伊三だけ。自然と恋に発展してもおかしくはない。互いに惹かれ合っているとあり、二人のムードも抜群だ。空腹に耐えかねたおゆうに差し出された握り飯。思わず食らいつくところも可愛らしくていいが、背後から伊三に抱きしめられた時のおゆうの反応がすごく胸を熱くする。SMを軸にしておきながら、純愛を織り交ぜている辺りが憎い演出。とてもいいシーンだった。この後、伊三はおゆうが処女だと打ち明けられ、これまた手を出すことに躊躇してしまう。「あたい……、まだなの……」のセリフはかなりキュンと萌えるところ。このセリフは言われてみたい。処女とのセックスを覚えているだろうか?処女膜が開くというが、記憶に残っていない人はコレで思い出して欲しい。川上ゆうの年齢で処女って、今の時代は少ないかもしれない。しかし、違和感のない演技で素晴らしかった。おぉう、懐かしい!と目を見開いてしまったほど、処女を思い出してしまう。しかも、女将にバレないようにという前提があるから、観ていてこっちがハラハラしちまう。この場面は、今後のシリーズ作にも影響を及ぼす展開であるため、しっかり目に焼きつけておこう!

本作は女郎の生き様を描いたものだが、特典映像のボリュームがすごい。乳首責めと鼻責めのアングルにスポットを当てて、そこだけをピックアップして堪能できる。もう一度本編をリプレイせずとも、この特典映像だけでも十分お腹いっぱいになるはずだ。川上ゆうの乳首美人の異名を取るとは、本作の特典映像で初めて知ったが、テロップで「川上ゆうの乳首はすごく柔らかい」というのを観て、手に体温を感じるようにそれがわかった。そう思いながら鑑賞すると、すごく感触が伝わってくるだろう。確かに、あのピンクの乳首は柔らかそうだし、たくさんの男を魅了してきただけある。きれいな乳首をタコ糸で引っ張られたり、きつくつまみ上げられたりと、猛攻撃される様子をここでしっかりおさらいおこう。

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それから、大変興味深いなと思ったのは、スチール写真撮影の舞台裏を記録したものだ。スチール写真撮影は、写真1枚を撮るだけの作業と思われがちだが、1日掛かりの大変な仕事。しかも、コレ!というものを記録するまでに、カメラマン・緊縛師・監督・川上ゆうと全員が一体になって、初めて成立するものだとわかった。舞台裏など見る機会もなかなかないが、ここまで緊張感があるものだとは思わず、改めてSMの撮影はハードだと思い知らされたのだった。特に、吊りが入る緊縛ショットを撮影するのに、幾度も修正を重ね、一番エロくて抜群に映えるようにと、カメラマンの大きな声が響き渡る。舞台裏が覗ける面白さもあり、この写真はこうやって撮ったんだとわかれば、より思い入れが強い作品になると思う。川上ゆうの普段の姿も観ることができ、ファンならすごく嬉しい映像ばかり。カットの声が掛かった後の縄を解くところや、足が痺れて痛いと頑張る姿も、ファン目線でなくても応援したくなる。SMは女優だって好きでやっているんでしょ?と思う人もいるだろうが、実は大変なことが多い。こうして作品が楽しめるのも、川上ゆうの踏ん張りがあるからこそ。スチール撮影シーンはたっぷり収録されているが、余すことなく観て欲しい。

本作は、時代劇調の脚本で、「女郎」という非業な運命を背負った女の物語。身売りは過去・現在・未来の自分を捨てろと言われているようなもので、理不尽な性欲処理道具とされ、処女なのに肉棒を咥えさせられ、精子飲みまで要求されるなど、厳しい拷問と折檻の日々を背追うこととなる。しかし、悪魔がいるとしたら、救いの神もいる。それが、伊三という存在だ。おゆうの心を救うことができるのだが、結果としてその行為がどういうことになるのか、ぜひシリーズ全てを鑑賞してもらいたい。

文—角 由紀子

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