特選AVレビュー『10周年特別企画 神凪×神楽 地獄変』

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AV女優・神楽が緊縛師・神凪のパートナーになって10年が経つ。自身もSM好きという神凪が繰り出す、王道のSMプレイの数々。パートナーとしてお互いを知り尽くした2人の間から発せられる言葉にならない緊張感と、信頼…それ故にこれでもかと繰り出されるハードな責め…。尽きることのない探究心が盛り込まれた禁断のエロティシズムエンターテイメントが楽しめる1本。絡みなしの緊縛に重点を置いた、本格的SM作品だ。人間の限界を超えた縛りの世界を覗いてみよう。

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神楽は、かつて「姫宮ラム」という名前で活動していたAV女優だ。一旦は活動を休止していたそうだが、現役時代は痴女やレズものに数多く出演。10年前から、緊縛師・神凪のパートナーなのだとか。この作品は、そんな長きに亘る2人のSM集大成とも呼べるだろう。DVDでの共演は初めてというから驚きだ。パッケージを見て、思わず目を奪われたのは、「現役女優では誰も出来ない縛り!」の言葉。どんな荒技だろうかと、早速DVDを再生して観る。今宵限りの出演とのこと。なんともワクワクする出だしである。

神楽と名を変えた経緯は定かではないが、現役時代からナイスバディで男性諸君を魅了して来た伝説の女優だ。バスト90のEカップと迫力のある上半身を持つ彼女だが、下半身は意外とほっそりで、足がスレンダーで長め。切れ長の目に、しっかりアイラインが引かれて、日本人離れした感じのエキゾチックな印象を受ける。真っ赤なネイルが、痴女を演じていた頃を彷彿とさせるようだ。真っ赤なネイルが似合う日本人女性というのは、意外と少ないのである。ぽってりした唇も、エロくて惹かれる。

 さて、本作は、神凪が渾身の縛りを披露する究極の1本だ。本人のSNSでも謳っているが、本来SMプレイが好きとあり、かなりこだわりが詰まった作品となっている。縄で縛れば自由を拘束できるが、それだけがSMではない。蝋燭・浣腸・失禁・鞭・竹股・電マなど、王道ともいうべきSMプレイを一挙に観ることができるのも魅力的すぎるところ。単調なプレイ展開ではなく、いくつかのプレイを組み合わせながら、サディストとマゾヒストという関係性をくっきり線引きしている辺りも、見応えがあると思った。それだけ思い入れがある作品なだけに、身構えながら鑑賞し出したが、最初はAV作品らしい物語性があり、すっと話に入り込めた。SMっぽいプレイが好きという人も、縛りがとにかく好きという人も、どちらもしっくり馴染めると思う。

 シーンはテンポよく変わっていくから、飽きずに最後まで通して観ることができるだろう。冒頭は、清楚なブラウスとスカートに黒いエナメルパンプスというしとやかな服装でスタート。モヒカンヘアの神楽がやけにおっかなそうに見えるのが、非常に違和感がなくていい。この2人の関係を想像してみると、「社長と秘書」「SM好きな夫と妻」「父と娘」「不倫カップル」など、いろいろなものに結びついてしまう。どれもありそうなものばかりで、そんな妄想をしながら鑑賞するのもまた面白いのではないか?と思った。人間関係の設定を自分なりに変えながら、それぞれのチャプターを観るのも違った感想を持てていいだろう。

 縛りはとにかく複雑で、大掛かりなものもあって見応え抜群。女体をうまく利用し、肢体が艶めくように映える仕上がりになっているのだ。足指をうまく使い、爪先までしっかり拘束していく繊細さ。セクシーなワインレッドのランジェリー姿で1本縛り。体が動かないのに加え、諸手挙げで制御が効かない。自由を奪うだけではなく、知性や尊厳まで奪ってしまいそう。荒縄が肢体を巧妙に締め上げ、体の中からコントロールする力を抜き取っていき、彼女は思わず大量失禁してしまう。びしょ濡れになった美しき肢体は、無残にも放置プレイという羞恥に満ちた結末を迎える。

 天井に固定した股縄を綱渡りのように操り、緊縛自慰をさせるプレイも盛り込まれつつ、抗う様子を見せたらすかさず鞭で挑発。股縄が食い込む股間を下からじっくり眺められる、エッチなカメラワークも満載。こんなショットが見たかった。オーガズムで倒れ込んだ後の表情は、匂い立つ色気がプンプンした熟女という感じで、観ているこちらもスッキリした。ここから神凪のSM秘技が本格化する。股竹を露出した股間にどーんと渡し、電マで刺激を加えるというもの。目から鱗の衝撃プレイだ。竹は空洞だから、かなりの振動が伝わっているはず……オルガを感じずにはいられないよね。黒髪吊るしの物憂げな表情は必見だ。

 筆者としては「こんな縛りは初めて」というのが、亀縛りと呼ばれるもの。座卓を使った拘束プレイだ。ひれ伏す体に亀甲縛りを模した荒縄をかけ、体全体を固定する。下手すれば、この状態ならなんでも仕掛けられる。艶ボディは見事に亀のように縮こまり、至近距離から赤い蝋燭が集中砲火。神楽の手の動きに注目しよう。「熱い!熱い!」と嘆きながら、指先でもがくような仕草をする。精一杯の抵抗だ。赤い蝋が体を埋め尽くすように滴り落ち、まるで血しぶきを受けたかのように染まっていく。「あぁーーーーーーー」と呻いてばたつき、蝋を浴びる片尻だけが鼓動するように痙攣しているのがわかる。自然反射だけど、思わず反応してしまうこの肉体は、いくら敏感でエロすぎる。蝋燭と体がピタリと密着して、熱さはとうとう限界マックスへ到達。舌にも熱蝋がたっぷり。バラ鞭でたっぷりしごかれ、神凪もSっ気がトップシフトへ。余談ですが、さりげなく座卓に置かれたシャレコウベの蝋燭スタンドがシュールです。

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 バラ鞭から1本鞭に武器を変え、神凪の攻撃は続く。痛みに震えるたび、豊満なおっぱいが見事にぷるんぷるんとアップダウン。迫力満点です。鞭が自分に近づくのを予測すると、衝動的に目を細めて怯える表情。演技とは思えぬ迫真のプレイで、すっかり釘付けになってしまった。プレイ後、さりげない神凪のアメとムチの使い分けも心憎い演出。パートナーっていうくらいだから、そこにはしっかり信頼関係があってこそできる技なのだろう。優しさが時々顔を出すから、心から身を委ねることができる。だから2人の呼吸はバッチリ。やっぱりSMって、勢いとノリだけでやってはいけないのねと改めて認識。

 

 場面は変わり、赤い襦袢に身を包んだ神楽。オリエンタルな顔立ちに襦袢。なんともエロファンタスティックな装いを披露してくれました。まとめ上げた髪も艶やか。手指の1本1本まで丁寧に縛られ、力なくあひる口になってしまうところは、かなり萌える。もっと苦しそうな彼女を観たいとさえ思うのだ。こんなに縛りで快楽を覚えさせられてもなお、本作では絡みなし。それが肝だと思う。挿入という究極の手段をあえて使わないのが、SMの王道に違いない。M女としては、もっと触られたい・挿れて欲しい・咥えさせてといった願望があるだろう。そこに持っていかない焦らしが、女をより欲情させるのだ。このシーンでは、片手後手縛りと片足開脚などを変形させた高度な緊縛が鑑賞できる。よほど柔軟な体でなければできない、全身のあらゆる箇所を固定した究極の吊りも必見。現役女優ではできない縛りとはこれだろうと確信した。この常人では非常に辛い体勢のまま、鋭く尖った竹ぼうきで容赦ない攻撃が、秘部や足裏にバシンバシンと浴びせられる。もはや失神寸前……。我慢できなくなった涎が口元を伝い、アイラインは見事に黒い涙となり、神楽の美貌を歪めていくのだった。

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 ラストシーンでは甘美的なバックシームストッキング姿で、セクシーさが際立つ神楽に目を奪われる。これこそタイトルの『地獄変』の名にふさわしい、豪快な達磨縛り浣腸責め。この光景はまるで軟体人間だ。達磨人間が吊られているようなもの。秘部がたっぷり鑑賞できるシーンだ。ローションを使って丹念にアナルを開発。神凪自身が、無類の浣腸プレイ好きらしい。慣れた手つきでゆっくり拡張されていくアナル。微動だにできない神楽は、不安げに極太浣腸を見つめるしかない。たっぷり注がれる浣腸に、外人女優ばりのぱっくり口開けで魂を抜かれたかのように放心。声も裏返るほどの快感と恥ずかしさに酔いしれるのだった。

 本作は、神凪と神楽の10周年特別企画作品として、初めての共演となった記念すべきDVD。110分とコンパクトながら、内容は非常に高度で卓越した縛りを堪能できる、満腹感のある作品。SMの王道スタイルにこだわりつつ、常人では成し得ない縛りの世界を究極に突き詰めたものに仕上がっている。またこのアンソリッドトーク内でも発売に先駆けて、神凪と神楽のインタビューがUPされている。精神性の深いSMものという作品の製作の裏側が覗けるのでこちらも併せてお読みいただきたい。

とはいえ、4,800円と非常に手が届きやすい価格設定なのも嬉しいポイント。伝説の女優と世界で名を馳せる緊縛師の共演作は、SM好きなら必ず観ておこう。真似したいという衝動に駆られるかもしれないが、興味本位でやってみようと思わないように!

 

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(文—角 由紀子)